1️⃣百日咳とは
百日咳(ひゃくにちぜき)は、ボルデテラ・パータシスという細菌による感染症です。特徴的な強い咳が長く続く病気です。子どもだけでなく、ワクチン接種から年数が経った大人も感染することがあります。
2️⃣ 主な症状・治療・効きづらい時期
初期(1〜2週):風邪のような軽い咳・鼻水。感染力が強く、治療が最も有効な時期です。
痙咳期(2〜6週):咳が発作的に強くなり、息苦しさや嘔吐、夜間の咳込みが顕著になります。この時期は抗菌薬が効きづらく、症状を抑える対症療法が中心となります。
回復期(数週〜数か月):咳は徐々に軽快しますが、しつこく残ることもあります。
3️⃣ ワクチンと抗体について
日本で四種/五種混合ワクチンを生後3か月頃から接種しますが、獲得した免疫は5〜10年で徐々に低下します。
そのため、小学生以降や大人では再感染のリスクがあり、乳児にうつしてしまう例も少なくありません。
生後3か月未満の乳児はワクチン未接種で重症化しやすく、命に関わることもあります。家族や周囲の大人が予防することが重要です。
4️⃣ 受診を考えるべき症状
以下の症状がある場合は、早めの医療機関受診をおすすめします。
・2週間以上咳が続いている
・咳込みで嘔吐する
・夜眠れないほどの咳がある
・息苦しさや顔色の悪さがみられる
・百日咳と診断された人と接触した